う‐づえ【卯杖】
正月初の卯の日に、魔よけの具として用いる杖。柊(ひいらぎ)・桃・梅・柳などの木を5尺3寸(約1.6メートル)に切り、2、3本ずつ5色の糸で巻いたもの。昔、宮中では六衛府などから朝廷に奉った。《季...
う‐づき【卯月】
陰暦4月の異称。卯の花月。卯の花の咲く月の意とも、稲の種を植える植月(うつき)の意ともいう。《季 夏》
うづき‐どり【卯月鳥】
ホトトギスの別名。
うづき‐の‐いみ【卯月の忌み】
1 陰暦4月の賀茂の祭に関係する者が、潔斎のため、祭りに先立って家にこもること。「ほととぎす—に忌(い)こもるを思ひ知りても来鳴くなるかな」〈山家集・上〉 2 御田植え祭りの前の物忌み。
うづきのもみじ【卯月の紅葉】
浄瑠璃。世話物。三段。近松門左衛門作。宝永3年(1706)大坂竹本座初演。大坂心斎橋の古道具商笠屋の娘お亀と養子婿との心中事件を脚色したもの。続編に「卯月の潤色(いろあげ)」がある。
うづき‐ようか【卯月八日】
4月8日。釈迦の誕生日で、寺院では灌仏会(かんぶつえ)を行う。この日に山登りをするとか、農作業を始める目安とする風習もある。
う‐づち【卯槌】
平安時代、正月初の卯の日に中務(なかつかさ)省の糸所(いとどころ)から邪気払いとして朝廷に奉った槌。桃の木を長さ3寸(約9センチ)、幅1寸四方の直方体に切ったもので、縦に穴をあけ、5色の飾り糸を...
うずまき
(うづまき)上田敏の中編小説。明治43年(1910)発表。詩人・英文学者として知られる著者による唯一の小説。 (渦巻)渡辺霞亭による長編の家庭小説。華族の家督相続争いの中で苦難を乗り越えてい...
うづ‐みね【宇津峰】
《「雲水峰」とも書く》福島県中部にある山。標高677メートル。阿武隈高地の独立峰。南北朝時代、切り立った険しい地形を利用して山城が築かれ、南朝方の拠点となった。城跡は国の史跡に指定されている。