おおやけ‐ばら【公腹】
世の中全体の立場からみて腹が立つこと。公憤。「—とか、よからぬ人の言ふやうに、憎くこそ思う給へられしか」〈紫式部日記〉
おおやけ‐びと【公人】
朝廷に仕える人。官吏の類。大宮人(おおみやびと)。「中将などをば、すくすくしき—にしなしてむ」〈源・初音〉
おおやけ‐もの【公物】
朝廷・天皇の所有物。官有物。「私の領になり侍らむは便なきことなり。—にて候ふべきなり」〈大鏡・三条院〉
おおやけ‐わざ【公業】
天皇、朝廷の行う政務や行事。朝廷の催し。「—にて、あるじの宮の、仕うまつり給ふにはあらず」〈源・宿木〉
おおやけ‐わたくし【公私】
1 公に関することと私に関すること。こうし。「左の大臣も、—、引きかへたる世の有様に」〈源・賢木〉 2 朝廷と民間。朝野。「かくて今は御禊、大嘗会など、—の大きなる事におぼし騒ぐに」〈栄花・日蔭...
おお‐やしま【大八洲】
《「大八洲国(おおやしまぐに)」の略。多くの島からなる国の意》日本の異称。「深き御うつくしみ—にあまねく」〈源・明石〉
おおやしま‐ぐに【大八洲国】
⇒大八洲
おお‐やしろ【大社】
出雲大社(いずもたいしゃ)のこと。「(丹波ノ出雲ハ)—をうつして、めでたく造れり」〈徒然・二三六〉 謡曲。脇能物。観世・金剛・喜多流。観世弥次郎作。神無月に朝臣(あそん)が出雲の杵築(きづき...
おおやしろ‐づくり【大社造(り)】
⇒たいしゃづくり(大社造)
おお‐やすみどの【大安殿】
大極殿(だいごくでん)の古称。一説に、紫宸殿(ししんでん)をさすという。おおあんどの。