おもい‐とど・む【思ひ止む】
[動マ下二] 1 思い切る。あきらめる。「いみじからむ過ちを、さしあたりて見つけたりとも、えとがめ—・むべうもあらず」〈夜の寝覚・三〉 2 深く考える。「物をいたう—・めたりし心に」〈源・夕霧〉...
おもい‐とま・る【思い止(ま)る】
[動ラ五(四)] 1 思いとどまる。「旅行を—・る」 2 心が残る。心を残す。「捨てがたく—・る人はものまめやかなりと見え」〈源・帚木〉
おもい‐と・る【思ひ取る】
[動ラ四] 1 悟る。わきまえる。理解する。「世の道理を—・りて、恨みざりけり」〈源・帚木〉 2 心に思い定める。決心する。「ただ念仏を修して後世を祈りて、この所をいでじと—・りて」〈今昔・一五・六〉
おもい‐どおり【思い通り】
[名・形動]思っていたとおりになること。また、そのさま。「世の中は—にならないものだ」
おもい‐どち【思ひどち】
(ある人から)愛されている者どうし。「上も、かぎりなき御—にて」〈源・桐壺〉
おもい‐どり【思ひ取り】
この人と思う人から杯をもらうこと。また、思うところあって、差された杯を受けること。「おもひざし、—、その後は乱舞になる」〈曽我・六〉
おもい‐なお・す【思い直す】
[動サ五(四)]心に決めたことを改める。考えを改める。思い返す。考え直す。「辞任を—・す」
おもい‐なお・る【思ひ直る】
[動ラ四]考えが変わる。気持ちが改まる。「いづくをまた—・るべき折とか待たむ」〈源・真木柱〉
思(おも)い半(なか)ばに過(す)ぐ
《「易経」繋辞下から》考えて得るところが多い。なるほどと悟る。
おもい‐なが・す【思ひ流す】
[動サ四] 1 次から次へと思い浮かべる。連想する。「この世のほかの事まで—・され」〈源・朝顔〉 2 あきらめる。断念する。「父母の御ためと—・せば悔やみはなし」〈浄・大磯虎〉