おもい‐おも・う【思ひ思ふ】
[動ハ四] 1 深く思う。思い続ける。「更に部屋の戸あかず、わびしと—・ふ」〈落窪・二〉 2 互いに思い合う。「—・うたその仲を」〈人・辰巳園・初〉
思(おも)い思(おも)わ◦れる
相手を思うし、相手から思われもする。互いに恋し合う。相思相愛である。
おもい‐およ・ぶ【思い及ぶ】
[動バ五(四)]考えつく。思い至る。「そこまでは—・ばなかった」
おもい‐かえ・す【思い返す】
[動サ五(四)] 1 過ぎ去ったことを思い出す。改めて考える。「当時を—・してみる」 2 考えを改める。考え直す。「—・して自分の非を認める」
おもい‐かえ・る【思ひ返る】
[動ラ四]前と同じ気持ちになる。「年来(としごろ)悪を好むと云へども、—・りて善に趣きぬれば」〈今昔・一五・二二〉
おもい‐か・く【思ひ掛く/思ひ懸く】
[動カ下二] 1 予測する。「浅茅原はかなく置きし草の上の露をかたみと—・けきや」〈新古今・哀傷〉 2 恋い慕う。恋しく思う。「男、—・けたる女の、え得(う)まじうなりての世に」〈伊勢・五五〉
おもい‐かしず・く【思ひ傅く】
[動カ四]心を込めて世話をする。「その後は、この猫を北おもてにもいださず—・く」〈更級〉
おもい‐か・ぬ【思ひ兼ぬ】
[動ナ下二] 1 思いをおさえられなくなる。「—・ね心は空にみちのくの千賀の塩釜ちかきかひなし」〈平家・六〉 2 判断がつかなくなる。「新羅(しらき)へか家にか帰る壱岐(ゆき)の島行かむたどきも...
おもいかね‐の‐かみ【思金神/思兼神】
日本神話で、高皇産霊神(たかみむすびのかみ)の子。天照大神(あまてらすおおみかみ)が天の岩屋に隠れたとき、誘い出す計画を立てた思慮のすぐれた神。八意思兼神(やごころおもいかねのかみ)。
おもい‐かま・う【思ひ構ふ】
[動ハ下二]心の中であれやこれや計画を立てる。企てる。「下に—・ふる心をも知り給はで」〈源・総角〉