おもい‐まつわ・す【思ひ纏はす】
[動サ四]思慕の情をまつわらせる。「煩はしげに—・す気色見えましかば」〈源・帚木〉
おもい‐むすぼお・る【思ひ結ぼほる】
[動ラ下二]「おもいむすぼる」に同じ。「さやうの事を言ひは出でで、—・れたるなめり」〈狭衣・一〉
おもい‐むすぼ・る【思ひ結ぼる】
[動ラ下二]心がふさいで、気が晴れない。気がふさぐ。おもいむすぼおる。「ねもころに—・れ嘆きつつ」〈万・四一一六〉
おもい‐むつ・ぶ【思ひ睦ぶ】
[動バ上二]むつまじく思う。「見そめたる人には、うとからず—・び給はむこそ本意ある心地すべけれ」〈源・末摘花〉
おもい‐やす・む【思ひ休む/思ひ息む】
[動マ四]心にかけなくなる。「おしてる難波(なには)の国は葦垣(あしかき)の古(ふ)りにし里と人皆の—・みて」〈万・九二八〉
おもい‐やすら・う【思ひ休らふ】
[動ハ四]ためらう。決心がつきかねる。「いかにせましと—・ひて」〈かげろふ・下〉
おもい‐や・む【思ひ止む】
[動マ四]思いとどまる。あきらめる。「身の上になりては、え—・むまじきわざなりけり」〈狭衣・四〉
おもい‐ゆず・る【思ひ譲る】
[動ラ四]世話などを、安心して人に任せる。頼む。「—・る人なきをば、とりわきて後めたく見煩ひはべる」〈源・若菜上〉
おもい‐ゆる・す【思ひ許す】
[動サ四] 1 心の中で認めて、とがめないでおく。容認する。「こたみはさもありぬべしと—・して、帰りぬ」〈源・手習〉 2 その人のために特に許す。免じて許す。「ただ我に—・して、内侍所を都へ返し...
おもい‐よ・す【思ひ寄す】
[動サ下二]あるものに結びつけて考える。連想する。「もて離れたる事をも—・せて疑ふもをかしとおぼせど」〈源・帚木〉