おもい‐くだ・く【思ひ砕く】
[動カ四]あれこれと心を砕く。「降る雨のあしとも落つる涙かな細かにものを—・けば」〈詞花・雑上〉 [動カ下二]あれこれと思い乱れる。思い悩む。「—・くる心のうちをも、つれなく忍び返して」〈狭...
おもい‐くっ・する【思い屈する】
[動サ変][文]おもひくっ・す[サ変]元気がなくなる。ふさぎ込む。「恋い煩ったり、—・したり」〈蘆花・思出の記〉
おもい‐くら・す【思い暮(ら)す】
[動サ五(四)]物思いにふけって日を過ごす。恋しく思いながら暮らす。「風が吹けば変る事と思い、…月に花に変る事と—・していた」〈漱石・虞美人草〉
おもい‐くら・べる【思い比べる】
[動バ下一][文]おもひくら・ぶ[バ下二]比較して考える。「昔と今を—・べる」
おもい‐くん・ず【思ひ屈ず】
[動サ変]「おもいくっす」の音変化。「今日を限りにおぼし捨てつるふるさとと—・じて」〈源・葵〉
おもい‐ぐさ【思い草】
1 ナンバンギセルの別名。《季 秋》「異草(ことくさ)にまぎれてかなし—/風生」 2 《物思いのときにのむもの、また、物思いを消すものの意か》タバコの別名。「相合煙管(あひあひぎせる)—思ひし甲...
おもい‐ぐさ【思ひ種】
1 物思いのたね。心配のもと。「日を経つつ繁さはまさる—あふ言の葉のなどなかるらむ」〈千載・恋一〉 2 思う人。思い者。「更級とて、桔梗が本の太夫職、七草四郎が—」〈浄・島原蛙合戦〉 [補説]書...
おもいぐさ【思草】
佐佐木信綱の第1歌集。明治36年(1903)刊。
おもい‐ぐま【思ひ隈】
心が行き届くこと。相手への思いやりがあること。「—ありて、心くるしうものせさせ給ふべきなり」〈浜松・四〉
おもいぐま‐な・し【思ひ隈無し】
[形ク] 1 心が行き届かない。思慮分別が足りない。「—・く悪しうしたり」〈枕・一三六〉 2 相手の立場を考えない。思いやりがない。「桜ゆゑ風に心のさわぐかな—・き花と見る見る」〈源・竹河〉