けぶり【煙/烟】
《「けむり」の古形》 1 「けむり1」に同じ。「汽車はしきりに—を吐きつつある」〈漱石・虞美人草〉 2 「けむり2」に同じ。「霜いと白うおける朝、遣水より—の立つこそをかしけれ」〈徒然・一九〉 ...
け‐ぶり【気振り】
それらしいようす。気配。そぶり。「細君が主(あるじ)の好奇を喜ばない—が、お庄には見えすくように思えて来た」〈秋声・足迹〉
けぶり‐くらべ【煙競べ】
《「思ひ」の「ひ」を「火」に掛けて、そこから立つ煙をくらべる意》思いの深さをくらべること。「たちそひて消えやしなまし憂きことを思ひ乱るる—に」〈源・柏木〉
煙(けぶり)とな・る
1 焼けてなくなる。「時の間のけぶりともなりなん」〈徒然・一〇〉 2 火葬にされる。「同じ—・らせ給ふもいみじう悲し」〈栄花・ゆふしで〉
けぶり‐の‐なみ【煙の波】
遠く煙のようにかすんで見える波。「海漫々として、雲の波—深く」〈平家・二〉