こころ・える【心得る】
[動ア下一][文]こころ・う[ア下二] 1 物事の事情や意味するところをよく理解する。のみこむ。わきまえる。「扱いを―・えている」 2 事情をよく理解したうえで引き受ける。承知する。「―・えまし...
こころ‐おき【心置き】
心づかい。遠慮。気がね。「一緒に飲んでいるものが利害関係のないのも彼には―がなかった」〈有島・カインの末裔〉
こころ‐おきて【心掟】
1 心の持ちよう。心構え。また、ものの考え方。「幼かるべき程よりは、―大人大人しく目やすく」〈源・竹河〉 2 心に思い定めておいたこと。「御裳着のことおぼし急ぐ御―、世の常ならず」〈源・梅枝〉
こころおき‐なく【心置き無く】
[副]遠慮気がねなく。心残りなく。安心して。「―話し合う」「―出発できる」
心(こころ)置(お)・く
1 執着する。あとまで心を残す。「いまはのきはまでいみじう―・き」〈夜の寝覚・四〉 2 打ち解けないで、心に隔てを置く。「つゆ―・かれ奉ることなく、塵ばかり隔てなくてならひたるに」〈源・蜻蛉〉 ...
心(こころ)後(おく)・る
1 思慮が足りない。気がきかない。「かくまで―・れ、思ひやりなき事し出で給ふべしとは」〈狭衣・三〉 2 心がひるむ。気おくれする。「あやしく―・れても進み出でつる涙かな」〈源・梅枝〉
こころ‐おくれ【心後れ】
1 気がひるむこと。気後れ。「すこし―がしたが、努めて気を励まして」〈近松秋江・疑惑〉 2 気がきかないこと。愚かであること。「―にして出で仕へ、無智にして大才に交はり」〈徒然・一三四〉
こころ‐おごり【心驕り】
うぬぼれること。思い上がり。慢心。「わが身かばかりにてなどか思ふことかなはざらむ、とのみ―をするに」〈源・若菜上〉
こころ‐おさな・し【心幼し】
[形ク]心が幼稚である。思慮に欠ける。「―・く竜を殺さむと思ひけり」〈竹取〉
こころ‐おそ・し【心鈍し】
[形ク] 1 熱心でない。いいかげんである。「はやも鳴けいはたの森の時鳥(ほととぎす)―・くは手向けせざりつ」〈夫木・八〉 2 《「こころおぞし」とも》心の働きがにぶい。気がきかない。「さやうの...