このかみ‐ごころ【兄心】
兄らしい心。年長者らしい心遣い。「あまねく、人の—にものし給ひければ」〈源・柏木〉
この‐かん【此の間】
1 ある点からある点までの時間、または距離。このあいだ。「—約二時間が経過した」「—三日の行程」 2 ある事柄が経てきた時間。「—の消息は明らかでない」
この‐きみ【此の君】
竹の別名。→此君(しくん)「—はいづれの処の種ぞ、みやびやかに子猷(しゆう)の籬(まがき)に在りき」〈菅家文草・二〉
このくにのそら【この国の空】
高井有一の小説。昭和59年(1984)刊行。同年、第20回谷崎潤一郎賞受賞。
この‐くらい【此の位】
《「このぐらい」とも》程度・分量のおよそを指し示すさま。これほど。これくらい。この程度。副詞的にも用いる。「—の大きさ」「—が適当だ」「—大きいと運ぶのに大変だ」
こ‐の‐くれ【木の暗/木の暮れ】
木が茂ってその下が暗くなること。また、その時節・所。《季 夏》
このくれ‐しげ【木の暗茂】
暗くなるほど木の茂ること。また、その茂み。「多祜(たこ)の崎—にほととぎす来鳴きとよめばはだ恋ひめやも」〈万・四〇五一〉
このくれ‐の【木の暗の】
[枕]木の茂みの暗い意から、「しげし」にかかる。「—繁(しげ)き谷辺(たにへ)を」〈万・四一九二〉
こ‐の‐こ【海鼠子】
ナマコの卵巣を干した食品。酒の肴(さかな)などにする。
こ‐の‐こうべ【兄部】
《「このかみべ(子の上部)」の音変化》 1 力仕事に当たる力者(りきしゃ)の長。 2 中世、院・門跡・武家などに仕えて雑務に従った力者の長。 3 中世、宮中の駕輿丁座(かよちょうざ)の長。