なら‐え【奈良絵】
室町末期から江戸初期にかけて、冊子本(奈良絵本)・絵巻物の挿絵として描かれた絵画。奈良興福寺などの絵仏師の作との説があるが、呼称は明治以降に生まれたもので、奈良との関係は不明。明るい彩色の素朴な...
ならえ‐ほん【奈良絵本】
奈良絵を挿絵とした一種の絵本。御伽草子(おとぎぞうし)を主とし、金泥(きんでい)・銀泥を用いた細密華麗な描写のものもある。わかりやすく明快な表現が愛され、庶民に普及した。
ならえん【那羅延】
《(梵)Nārāyaṇaの音写》梵天・帝釈天(たいしゃくてん)とともに仏教を守護する神。非常に力が強く、那羅延金剛(ならえんこんごう)ともいい、その大力を那羅延力という。那羅延天。
ならえん‐こんごう【那羅延金剛】
1 ⇒那羅延 2 金剛力士の一。密迹(みっしゃく)金剛とともに仁王とよばれる。
なら‐かぞく【奈良華族】
奈良興福寺の公家出身の僧で、明治以後、勅命により還俗し、華族となった水谷川・梶野などの諸家の俗称。
ならがれ‐びょう【楢枯れ病】
ナラ類やシイ・カシなどの樹幹内に、甲虫カシノナガキクイムシがナラ菌をもち込むことによって、樹木が枯死する現象。
ならがくえん‐だいがく【奈良学園大学】
奈良県生駒郡などにある私立大学。昭和59年(1984)奈良産業大学として開学。平成26年(2014)に現校名に改称した。
なら‐がしわ【楢柏】
1 カシワの別名。また、コナラの別名。 2 ブナ科の落葉高木。本州中部以西の山地に自生。葉は長楕円形で、裏面が灰白色。実は椀(わん)形の殻斗(かくと)をもつどんぐり。
なら‐がたな【奈良刀】
室町時代以降、奈良地方に住む刀工が鍛えた刀。近世には大量生産されて粗悪になり、鈍刀の代名詞ともなった。奈良物。
なら‐がみ【奈良紙】
室町ごろ、奈良地方南部の山麓地帯から産した雑用紙。コウゾを原料とし、薄く柔らかい。やわやわ。