たま‐も【玉裳】
裳の美称。「あみの浦に舟乗りすらむ娘子(をとめ)らが—の裾(すそ)に潮満つらむか」〈万・四〇〉
たま‐も【玉藻】
藻の美称。「荒磯(ありそ)にそ—は生(お)ふる」〈万・一三五〉
たま‐もい【玉盌】
玉製の盌。また、美しい盌。たままり。「—に水さへ盛り」〈武烈紀・歌謡〉
たまもえ【魂萌え!】
桐野夏生の小説。平成16年(2004)「毎日新聞」で連載。単行本は翌年刊行。50代の平凡な主婦が、夫の死をきっかけに自らの人生を歩み始める姿を描く。平成19年(2007)阪本順治監督により映画化...
たまも‐かる【玉藻刈る】
[枕] 1 藻を刈る情景から、海辺の地名「敏馬(みぬめ)」「処女(をとめ)」「辛荷(からに)」などにかかる。「—敏馬(みぬめ)を過ぎて夏草の野島の崎に舟近付きぬ」〈万・二五〇〉 2 沖にかかる。...
たま‐もく【玉目】
木目(もくめ)が渦巻き形のきれいな模様になったもの。クス・ケヤキなどにみられる。
たまも‐なす【玉藻なす】
[枕]藻が漂いなびく意から、「浮かぶ」「寄る」「なびく」にかかる。「もののふの八十宇治川に—浮かべ流せれ」〈万・五〇〉 「波のむたか寄りかく寄る—寄り寝(ね)し妹(いも)を」〈万・一三一〉 「—...
たま‐もの【賜/賜物】
1 恩恵や祝福として与えられたもの。たまわりもの。「水は天からの—」 2 あることの結果として現れたよいもの、または事柄。成果。「努力の—」
たまものまえあさひのたもと【玉藻前曦袂】
浄瑠璃。時代物。五段。近松梅枝軒・佐川藤太合作。文化3年(1806)初演。浪岡橘平らの同名の先行作を改作。天竺(てんじく)から唐土・日本と渡った金毛九尾の狐の伝説を脚色したもの。
たまも‐よし【玉藻よし】
[枕]《「よ」「し」は間投助詞》讃岐(さぬき)の海の藻をほめる意から、「讃岐」にかかる。「—讃岐の国は」〈万・二二〇〉