たま‐かぎる【玉かぎる】
[枕]玉がほのかに輝く意から、「夕」「日」「ほのか」「はろか」「ただ一目」などに、また「磐垣淵(いはかきふち)」にもかかる。「—夕さり来(く)れば」〈万・四五〉 「—ほのかに見えて別れなばもとな...
たま‐かずら【玉葛/玉蔓】
[名]つる草の美称。「—はふ木あまたになりぬれば絶えぬ心のうれしげもなし」〈伊勢・一一八〉 [枕]つるがのび広がるところから、「長し」「延(は)ふ」「繰る」「絶えず」などにかかる。「—延へて...
たま‐かずら【玉鬘】
[名] 1 古代の装飾品の一。多くの玉を糸に通した髪飾り。「押木の—を持たしめて」〈記・下〉 2 かつら・かもじの美称。「あれを見よしらが女の—」〈誹諧連歌抄・恋〉 [枕]玉鬘を頭にかけると...
たまかずら【玉鬘】
源氏物語第22巻の巻名。光源氏、34歳から35歳。成人して筑紫から上京した玉鬘が、源氏の養女となるいきさつを描く。 の女主人公の名。頭中将(とうのちゅうじょう)の娘。母は夕顔。筑紫から上京...
たまかずら‐じゅうじょう【玉鬘十帖】
源氏物語54帖のうち、玉鬘(たまかずら)が中心人物として描かれる玉鬘・初音・胡蝶(こちょう)・蛍・常夏(とこなつ)・篝火(かがりび)・野分(のわき)・行幸(みゆき)・藤袴(ふじばかま)・真木柱の...
たま‐かぜ【玉風】
東北・北陸地方の日本海沿岸で、冬に北西から吹く暴風をいう。たばかぜ。《季 冬》
たま‐かつま【玉勝間】
[名]かつま(かたま)の美称。編み目の細かい竹籠。 [枕]かつまの中子(なかご)と蓋(ふた)が合い、その編み目が締まっている意から、「あふ」「しま」にかかる。「—逢はむと言ふは誰(たれ)なる...
たまかつま【玉勝間】
江戸後期の随筆。14巻、目録1巻。本居宣長(もとおりのりなが)著。寛政5年(1793)起稿し、享和元年(1801)に没するまで書き続けた。寛政7〜文化9年(1795〜1812)刊。宣長の学問・芸...
たま‐かつら【玉桂】
月の中にあるというカツラの木。また、月の異称。「のちつひにいかにせよとか—恋ひする宿に生ひまさるらむ」〈新撰万葉・恋〉
たま‐がい【玉貝】
タマガイ科の巻き貝の総称。貝殻は球卵形で殻表は滑らか。体は大きく、貝殻を包み込む。砂中に潜って二枚貝を捕らえ、殻に穴をあけて肉を食う。ツメタガイなど。