た‐むけ【手向け】
1 神仏や死者の霊に物を供えること。また、その物。「—の香華」 2 別れる人へのはなむけ。餞別(せんべつ)。「卒業生に対して—の言葉を呈する」 3 《峠には道祖神などの境の神が祭られており、そこ...
たむけ‐うた【手向け歌】
神仏などへの手向けに詠んでささげる歌。
たむけ‐ぐさ【手向け草】
《「たむけくさ」とも》たむけにする物。神仏や死者などに供える品。「白波の浜松が枝(え)の—幾代までにか年の経(へ)ぬらむ」〈万・三四〉
たむけ‐の‐かみ【手向けの神】
旅人の道中の安全を守る神。峠や坂の上に祭られ、昔は、旅人が幣(ぬさ)を手向けた。道祖神(どうそじん)。
たむけ‐ばな【手向け花】
神仏や死者の霊に供える花。
たむけ‐みず【手向け水】
神仏や死者の霊に供える水。
たむけ‐やま【手向け山】
道路の神や坂の神などが祭られている峠や山。もと、一般的な呼び名であったものが、滋賀県の逢坂山(おうさかやま)や奈良市若草山の西方など、固有名詞となった所も多い。
たむけやま‐じんじゃ【手向山神社】
奈良市雑司町にある神社。祭神は応神天皇・比売神・仲哀天皇・神功皇后。東大寺の守護神として、宇佐八幡宮の分霊を勧請したもの。東大寺八幡宮。手向山八幡宮。
た‐む・ける【手向ける】
[動カ下一][文]たむ・く[カ下二] 1 神仏や死者の霊に供物をささげる。「霊前に花を—・ける」 2 旅立つ人や別れていく人にはなむけをする。「卒業生に別れの言葉を—・ける」