つじ‐ばん【辻番】
1 江戸時代、江戸市中の武家屋敷町の辻々に幕府・大名・旗本が自警のために設置した見張り番所。また、そこに勤めた人。町方の番所は自身番という。辻番所。 2 「辻番火鉢」の略。
つじ‐ばんしょ【辻番所】
⇒辻番1
つじ‐ばんづけ【辻番付】
歌舞伎番付の一。興行前に市中の辻々や湯屋・床屋などに貼り、また、ひいき先にも配った一枚刷りの宣伝用の番付。大正ごろからポスター・チラシなどに変わった。櫓下(やぐらした)番付。配り番付。
つじばん‐ひばち【辻番火鉢】
行火(あんか)の一種で、小火鉢を横向きの小箱に入れたもの。冬の夜、老人の寝床や辻番所などで用いた。
つじび【辻火】
田久保英夫の短編小説。昭和59年(1984)「群像」誌に発表。翌年、第12回川端康成文学賞受賞。同名の作品集は昭和61年(1986)の刊行で、ほかに「桧垣」「浮標」などを収める。
つじ‐ふだ【辻札】
辻に立てた制札(せいさつ)。高札(こうさつ)。
つじ‐ぶさ【辻総】
馬具の総尻繋(ふさしりがい)の一。尻繋の組み違えの前後に総をつけ、胸繋(むながい)も間をおいて総をつけたもの。簡素な総尻繋で、殿上人(てんじょうびと)、また地下(じげ)では検非違使(けびいし)の...
つじ‐ほういん【辻法印】
道ばたや門口で祈祷(きとう)・占い・祭文語りなどを行った山伏。
つじ‐ほうか【辻放下】
道ばたや寺社の境内などで奇術や曲芸を演じて、見物人から銭をもらうこと。また、その人。つじほうげ。
つじ‐ほうびき【辻宝引き】
江戸時代、正月に道ばたで子供などを集めて行う宝引き。→宝引き