てん‐に
[副]まったく。てんで。てんと。「—あきれていたりし所に」〈虎明狂・文蔵〉
天(てん)に在(あ)らば比翼(ひよく)の鳥(とり)地(ち)に在(あ)らば連理(れんり)の枝(えだ)
《白居易「長恨歌」から》夫婦の情愛のきわめて深いことのたとえ。比翼連理。→比翼の鳥 →連理の枝
天(てん)に口(くち)無(な)し人(ひと)を以(もっ)て言(い)わしむ
天には口がないから何も言わないが、その意思は人の口を通じて告げられる。
天(てん)に順(したが)う者(もの)は存(そん)し天(てん)に逆(さか)らう者(もの)は亡(ほろ)ぶ
《「孟子」離婁上から》天の理法に従う者は存続して栄え、天の理法に反する者は滅びる。
天(てん)に跼(せくぐま)り地(ち)に蹐(ぬきあし)す
《「詩経」小雅・正月から》天は高いのに背をかがめて行き、地は厚いのに抜き足で歩く。恐れて身の置き所がないことのたとえ。跼天蹐地(きょくてんせきち)。
天(てん)に唾(つば)する
「天に向かって唾(つばき)を吐く」に同じ。天を仰いで唾する。
天(てん)に二日(にじつ)無(な)し
《「礼記」曽子問から》天に二つの太陽がないように、一国に二人の君主があってはならない。
天(てん)に向(む)かって唾(つばき)を吐(は)く
《上を向いてつばを吐くと、それがそのまま自分の顔に落ちてくるところから》人に害を与えようとして、かえって自分に災いを招くことのたとえ。天を仰いでつばきする。天につばする。 [補説]文化庁が発表し...
天(てん)にも地(ち)にも掛(か)け替(が)え無(な)い
この世において替わるべきものがない。最も大切なものにいう。
天(てん)にも昇(のぼ)る心地(ここち)
非常にうれしい気持ちのたとえ。