褻(け)にも晴(は)れにも
1 ふだんのときも表だったときも。いつも。「別に衣裳とてもあらばや、—簑(みの)一つなれば」〈中華若木詩抄・下〉 2 たった一つで、他に代わるものがない。後にも先にも。「—一人の男だけに」〈滑・...
こころ‐だましい【心魂】
1 正常な心の働き。正気。「—惑(まど)ひて、よろづのこと覚え給はず」〈宇津保・忠こそ〉 2 思慮才覚。才能。「かたちとても人にも似ず、—もあるにもあらで」〈かげろふ・上〉
こちゃ
[連語]《代名詞「こち」に係助詞「は」のついた「こちは」の音変化》わたしは。自分は。こちらは。「とても女子(おなご)に生まれるなら、—日本の女子になりたい」〈浄・国性爺〉
この‐よ【此の世】
1 今、生活している現実のこの世界。現世。「—の見納め」「とても—のものとは思えない」⇔彼(あ)の世。 2 過去・未来に対して、現代。当代。「—に名を得たる舞の男ども」〈源・紅葉賀〉
此(こ)の世(よ)なら◦ず
1 ほとんど死ぬほどである。「—◦ずわづらひけり」〈著聞集・五〉 2 すばらしくて、とてもこの世のものとは思われないほどである。「我が為の—◦ぬ財(たから)にこそありけれ」〈今昔・二九・三二〉
さるもの‐にて【然る物にて】
[連語] 1 言うまでもないことで。もちろんのことで。「御手などは—、ただはかなうおしつつみ給へるさまも」〈源・若紫〉 2 それはそれとして。「おぼす人ありとても、それをば—、御文など奉り給へ」...
し‐みん【四民】
近世封建社会での、士・農・工・商の四つの身分・階級。転じて、あらゆる階層の人間。→士農工商「—同等の今日とても地下(じげ)と雲上の等差(ちがい)口惜し」〈露伴・風流仏〉
舎利(しゃり)が甲(こう)にな・る
《舎利は火葬してくだけた骨、甲はよろいの意》とてもありえないことのたとえ。甲が舎利になる。
しょう‐ふく【承服/承伏】
[名](スル)《古くは「しょうぶく」「じょうふく」とも》相手の言うことを承知してそれに従うこと。「とても—しかねる条件」
しんぞう‐やぶり【心臓破り】
傾斜が非常に急であること。地表の起伏がとても大きいこと。そこを上るときに、心臓が破裂するくらい負荷がかかることから。「—の坂」