はな‐の‐えん【花の宴】
花を観賞しながら催す酒宴。特に、観桜の宴。《季 春》「嵯峨の院、—きこしめさむとて」〈宇津保・国譲下〉 源氏物語第8巻の巻名。光源氏20歳。桜花の宴と、源氏の朧月夜(おぼろづくよ)との恋愛を描く。
はな‐の‐おう【花の王】
《花のなかで最もすぐれている意から》 1 牡丹(ぼたん)のこと。 2 桜のこと。
はな‐の‐おとと【花の弟】
《多くの花に遅れて咲くところから》菊のこと。「百草(ももくさ)の—となりぬれば八重八重にのみ見ゆる白菊」〈夫木・一四〉
はな‐の‐かお【花の顔】
1 咲いている花の姿。「昨日見し—とて今朝見れば寝てこそ更に色まさりけれ」〈後撰・春下〉 2 「はなのかんばせ」に同じ。「奥山の松のとぼそをまれにあけてまだ見ぬ—を見るかな」〈源・若紫〉
はな‐の‐かがみ【花の鏡】
花の映っている池水などを、鏡に見立てていう語。「年を経て—となる水は散りかかるをや曇るといふらむ」〈古今・春上〉
はな‐の‐かくめい【花の革命】
⇒カラー革命
はな‐の‐かんばせ【花の顔】
花のように美しい顔。「—月の眉女子にして見まほしき優男(やさおとこ)」〈円朝・怪談牡丹灯籠〉
はな‐の‐が【花の賀】
春、花の咲くころに催す賀の祝い。「春宮の女御(にょうご)の御方の—に」〈伊勢・二九〉
はな‐の‐き【花の木】
ムクロジ科の落葉高木。本州中部にまれに自生。葉は浅く3裂し、秋に紅葉する。雌雄異株。春、葉に先だって濃紅色の花が咲き、5月ごろ実を結ぶ。はなかえで。
はなのきょく【花の曲】
《原題、(ドイツ)Blumenstück》シューマンのピアノ曲。変ニ長調。1839年作曲。ウィーン滞在時に書かれたシューマンの代表作の一。