腹(はら)を肥(こ)や・す
地位・職務を利用して利益をはかる。私腹を肥やす。「天下の富を集めて剛造輩の—・すと思えばこそ癪に障るが」〈木下尚江・火の柱〉
腹(はら)を壊(こわ)・す
腹のぐあいを悪くする。下痢をする。「食い合わせが悪くて—・す」
腹(はら)を剖(さ)き珠(たま)を蔵(ぞう)す
《「唐書」太宗本紀から》命よりも財物を大切にする。自己の利益や欲望のためには、生命をも粗末にする。本末転倒であること。
腹(はら)を探(さぐ)・る
それとなく人の意中を探り出そうとする。「痛くもない—・られる」
腹(はら)を据(す)・える
1 覚悟を決める。「—・えて難事にあたる」 2 がまんしてこらえる。心を落ち着ける。「あまりのことに—・えかねる」
腹(はら)を立(た)・てる
怒る。立腹する。「いやがらせに—・てる」
腹(はら)を召(め)・す
切腹することを敬っていう言葉。「かなはぬ所にて御腹めされん事」〈古活字本平治・中〉
腹(はら)を読(よ)・む
相手の心中を推測する。相手の考えを理解する。「相手の—・みながら交渉を進める」
腹(はら)を縒(よ)・る
大笑いする。腹筋(はらすじ)を縒る。「—・って笑いころげる」
腹(はら)を割(わ)・る
本心を打ち明ける。隠さずに心の中をさらけ出す。「—・って話す」