ふすま【衾/被】
布などで長方形に作り、寝るときにからだに掛ける夜具。綿を入れるのを普通とするが、袖や襟を加えたものもある。現在の掛け布団にあたる。《季 冬》「着てたてば夜の—もなかりけり/丈草」
ふすま【麩/麬】
小麦をひいて粉にするときに残る皮のくず。家畜の飼料や洗い粉にする。麦かす。からこ。もみじ。
ふすま【襖】
木で骨組みを作り、その両面に紙または布を張った建具。襖障子。《季 冬》
ふすま‐え【襖絵】
襖に描かれた絵。
ふすま‐がみ【襖紙】
襖の上張りにする紙。鳥の子紙・奉書紙など。
ふすま‐がわら【衾瓦】
⇒雁振(がんぶ)り瓦
ふすま‐しょうじ【襖障子】
襖、特に紙障子のこと。
ふすまじ‐を【衾道を】
[枕]地名「引手の山」にかかる。かかり方未詳。「衾道」を地名と見なし、これを枕詞とはしない説もある。「—引手の山に妹(いも)を置きて山道(やまぢ)を行けば生けりともなし」〈万・二一二〉
ふすま‐の‐せんじ【衾の宣旨】
罪人を捕らえさせるときに下された宣旨。主に僧侶の犯罪に関するもの。
ふすま‐ゆき【衾雪】
一面に降り積もった雪。