や‐かた【屋形/館】
1 地位・身分ある人の住む屋敷。また、その主人。おやかた。 2 仮ずまいのための形ばかりの小屋。かりや。寓居(ぐうきょ)。「水茎の岡の—に妹と我と寝ての朝けの霜の降りはも」〈古今・大歌所御歌〉 ...
やかた‐お【矢形尾/屋形尾】
タカの尾の羽の斑(ふ)の一種。山形の模様のあるもの。また、矢羽根の形に似るもの。あるいは、屋根の形に似るからともいう。「鷹(たか)はしもあまたあれども—の我(あ)が大黒(おほぐろ)(=タカノ名)...
やかた‐ぐるま【屋形車】
屋形3をつくりつけた牛車(ぎっしゃ)。
やかた‐ごう【屋形号】
「屋形」という称号。室町時代、特に許された守護大名が用いた。これを得なければ、家臣に烏帽子(えぼし)・直垂(ひたたれ)・素袍(すおう)を着せることができなかった。
やかた‐じろ【屋形城/館城】
邸宅と城とを兼ねたもの。居城。
やかた‐ぶね【屋形船】
屋形を設けた船。2階屋形もある。多くは、川や海辺での遊覧用。
やかた‐まち【屋形町】
貴人や武家の屋敷の立ち並んでいる町。屋敷町。「大坂の—まはり」〈浮・一代女・三〉
やかた‐もの【屋形者/館者】
武家屋敷に住む者。また、奉公する者。特に、江戸の遊里で、大名屋敷から通う江戸づめの侍をいう。「—と町者と、遊びの違ひ目あることは雪墨なり」〈ひとりね・上〉