やまのさち【山の幸】
東郷青児による壁画。京都丸物百貨店の大食堂の壁を飾ったもので、昭和11年(1936)の作品。山と丘を背景に、果物の入った籠を持つエプロン姿の二人の女性を描く。藤田嗣治による「海の幸」と対になっている。
やま‐の‐さつお【山の猟男】
山で狩りをする人。かりゅうど。「むささびは木末(こぬれ)求むとあしひきの—にあひにけるかも」〈万・二六七〉
やま‐の‐ざす【山の座主】
比叡山延暦寺を総管する職。天台座主。
やま‐の‐しずく【山の雫】
山の木などからしたたり落ちる水。「あしひきの—に妹(いも)待つと我立ち濡(ぬ)れぬ—に」〈万・一〇七〉
やま‐の‐たおり【山の撓り】
山の尾根のくぼんだ所。「あしひきの—にこの見ゆる天(あま)の白雲」〈万・四一二二〉
やま‐の‐て【山の手】
1 「やまて1」に同じ。 2 都会で、高台にある町。多く住宅地になっている。東京では区部の西側の台地の区域をいう。江戸時代は本郷・小石川・牛込・四谷・赤坂・青山・麻布などの台地の地域を称し、武家...
やまのて‐ことば【山の手言葉】
東京語のうち、主として山の手方面で話される言葉。江戸の旗本・御家人の言葉の流れをくみ、明治以後主として山の手に住む知識階級が使う言語。
やまのて‐やっこ【山の手奴】
近世、江戸の山の手の大名・旗本に雇われた奴。赤坂奴(あかさかやっこ)。「やっこやっこ小奴に—」〈浄・栬狩剣本地〉
やま‐の‐にしき【山の錦】
秋、山が紅葉した景観を錦にたとえた語。《季 秋》「霜のたて露のぬきこそ弱からし—の織ればかつ散る」〈古今・秋下〉
やま‐の‐は【山の端】
山の稜線。「月が—にかかる」