ゆく‐さ【行くさ】
行く時。行きがけ。「—には二人我が見しこの崎をひとり過ぐれば心悲しも」〈万・四五〇〉
ゆく‐さき【行く先】
1 行こうとする目的の場所。ゆきさき。いくさき。いきさき。「—を言わずに出かける」 2 これから先。先行き。将来。前途。行く末。ゆきさき。いくさき。「—どうなるか予断できない」
ゆく‐さきざき【行く先先】
行く所すべて。いくさきざき。「—で争いに巻き込まれる」
ゆくさ‐くさ【行くさ来さ】
行く時と来る時。「白菅(しらすげ)の真野の榛原(はりはら)—君こそ見らめ真野の榛原」〈万・二八一〉
ゆく‐すえ【行く末】
1 これから先のなりゆき。前途。将来。行く先。「子供の—を心配する」 2 進んで行く道の果て。行く手。「流れ出づる涙の川の—はつひに近江の海とたのまむ」〈後撰・恋五〉 3 余命。老いさき。「—短...
ゆく‐せ【行く瀬】
水の流れていく川の瀬。「吉野川—の早みしましくも淀(よど)むことなくありこせぬかも」〈万・一一九〉
ゆく‐たて【行く立て】
事のなりゆき。いきさつ。「これにはいろんな—もございますし」〈逍遥・当世書生気質〉
ゆ‐ぐち【湯口】
1 湯の出口。また、温泉のわき出る口。 2 鋳造で、溶けた金属を鋳型の枠に流し入れる口。垂直に流れ落ち、湯道へと続く。
ゆく‐て【行く手】
1 進んで行く方向。進んで行く前方。行く先。「—を阻む」 2 前途。将来。「—に困難が待ち受ける」 3 行くついで。「冬来れば—に人は汲まねども氷ぞ結ぶ山の井の水」〈千載・冬〉
ゆく‐とし【行く年】
過ぎ去っていく年。暮れいく年。《季 冬》「—のともし火なりと明うせよ/虚子」