いよ‐だ・つ【弥立つ】
[動タ四]寒さや恐ろしさのために身の毛が逆立つ。よだつ。「これを聞きて心に怖れをなし、身の毛—・つ」〈今昔・一・六〉
よ‐だ・つ【弥立つ】
[動タ五(四)]《「いよだつ」の音変化。多く上に「身の毛」を伴って用いる》恐怖または寒さのために、ぞっとしてからだの毛が立つ。「身の毛が—・つ話」
背筋(せすじ)が寒(さむ)くな・る
恐怖などのためにぞっとする。身の毛がよだつような思いをする。「—・る話」 [補説]近年、同じ意味あるいはより強調した意味で「背筋が(も)凍る」という表現が使われている。
ぞぞ‐がみ【ぞぞ髪】
ぞっとして身の毛がよだつこと。「磔(はりつけ)と聞くも—、嫌や嫌や」〈浄・博多小女郎〉
そうけ‐だ・つ【総毛立つ】
[動タ五(四)]恐怖や寒さなどのために、全身の毛が逆立つ。身の毛がよだつ。「蛇と聞いただけで—・つ」
ぞぞがみ‐た・つ【ぞぞ髪立つ】
[動タ四]ぞっとして身の毛がよだつ。総毛だつ。「紅花の舌をひらひらと蝕(は)み出すつらつき、さしもの幡楽—・ち」〈浄・島原蛙合戦〉 [動タ下二]恐ろしさに身の毛をよだたせる。「やれやれ怖(こ...
みのけ‐だ・つ【身の毛立つ】
[動タ五(四)]寒さや恐怖のために、からだの毛が逆立つ。身の毛がよだつ。「—・つような怖い話」
そそけ‐だ・つ【そそけ立つ】
[動タ五(四)] 1 「そそける」に同じ。「コートの裏地が—・つ」「髪の毛が—・つ」 2 鳥肌がたったようになる。身の毛がよだつ。ぞっとする。「陰惨な映像を見て—・つ」
おぞけ‐だ・つ【怖気立つ】
[動タ五(四)]恐ろしさや、いとわしさで身の毛がよだつ。おじけだつ。「髪を解いた生際(はえぎわ)の抜上り方が—・つほど厭(いと)わしく」〈荷風・ふらんす物語〉