ごんじつ‐ふに【権実不二】
権と実とは、表向きは違うが、煎じつめれば同じものであるということ。
しんど‐ふじ【身土不二】
人間の身体と土地は切り離せない関係にあるということ。その土地でその季節にとれたものを食べるのが健康に良いという考え方で、明治時代に石塚左玄らが唱えた。
しんど‐ふに【身土不二】
仏教で、身(正報(しょうほう))と土(依報(えほう))の二つは切り離せないということ。
じょうえ‐ふに【浄穢不二】
仏語。清浄な悟りと不浄な煩悩とは対立するものと思われるが、真如の上では差別がなく同一であること。
すんしゅうかたくらちゃえんのふじ【駿州片倉茶園ノ不二】
葛飾北斎による風景版画のシリーズ「富嶽三十六景」の作品。当初企画された36作に追加して摺られた10作のひとつ。駿河国の大規模茶園とそこに働く人々の背後に、雪の多く残る富士山が描かれている。→裏富士
せんじゅはなまちよりちょうぼうのふじ【従千住花街眺望ノ不二】
葛飾北斎による風景版画のシリーズ「富嶽三十六景」の作品。当初企画された36作に追加して摺られた10作のひとつ。日光奥州街道の最初の宿場町として栄えた千住付近から眺めた富士山を描く。手前には大名行...
ぜんあく‐ふに【善悪不二】
仏語。善も悪も別のものではなく、仏法では無差別の一理に帰着するということ。
とうかいどうかなやのふじ【東海道金谷ノ不二】
葛飾北斎による風景版画のシリーズ「富嶽三十六景」の作品。当初企画された36作に追加して摺られた10作のひとつ。東海道の難所として知られた大井川の川渡の風景を描く。向こう岸の奥に富士山が見える。→裏富士
とうかいどうしながわごてんやまのふじ【東海道品川御殿山ノ不二】
葛飾北斎による風景版画のシリーズ「富嶽三十六景」の作品。当初企画された36作に追加して摺られた10作のひとつ。桜の名所として知られた品川御殿山から見える富士山と花見客を描いたもの。→裏富士
ふ‐じ【不二】
1 二つとないこと。無二。ふに。「この不同—の乾坤(けんこん)を建立し得るの点に於て」〈漱石・草枕〉 2 二つに見えるが、実際は一つであること。ふに。「善悪—」 3 十分に意を尽くさないとい...