あぶら‐の‐つかさ【主油司】
律令制で、宮内省に属し、諸国から調(みつぎ)の副物(そわりもの)として貢納された膏油(こうゆ)のことをつかさどった役所。寛平8年(896)主殿寮(とのもりょう)に併合。
あるじ【主】
1 一家の長。主人。「旧家の—」 2 集団を統括する人。「一国一城の—」 3 持ち主。「部屋の—」 4 「饗設(あるじもう)け」に同じ。「方違(かたたが)へに行きたるに、—せぬ所」〈枕・二五〉
あるじ‐かんぱく【主関白】
《古くは「あるじかんばく」》家庭内で、主人が絶対の権力を持つこと。亭主関白。「—と申す事の候へば、まづ飲み候べしとて」〈伽・文正〉
あるじなきつち【主なき槌】
《原題、(フランス)Le Marteau sans maître》シャールの詩集。1934年刊。シュールレアリスム運動に距離をおき始めた時期の作品。
おも【主/重】
[形動][文][ナリ]重要なさま。中心になるさま。「この地方の—な産物」「—なメンバー」 [名](ふつう「オモ」と書く)狂言用語。 1 主役のこと。現在はシテという。 2 「主(おも)あど」の略。
おも‐あど【主あど/重あど】
狂言で、二人以上のアドの、主となるほう。
おも‐だ・つ【主立つ/重立つ】
[動タ五(四)]集団の中で重要な地位を占める。中心となる。ふつう、「おもだった」の形で用いる。「会社の—・った人」
おも‐ぢゃわん【主茶碗】
1 茶会で、複数の茶碗を使うときに主となる茶碗。正客に使う。→替え茶碗 2 重ね茶碗を使うときの第1碗。
おも‐づかい【主遣い】
三人遣いの操り人形で、人形の首(かしら)と右手を受け持つ人。三人の遣い手の最上位で、番付に名前が出る。→三人遣い
おも‐に【主に】
[副]主として。大部分。ほとんど。「大学では—物理を学んだ」→主(おも)