みだれ‐ごい【乱れ恋】
あれこれと思い乱れる恋。「山菅の—のみせしめつつ逢はぬ妹(いも)かも年は経につつ」〈万・二四七四〉
みだれ‐ごこち【乱れ心地】
「みだりごこち」に同じ。「—いとあやしう侍りて」〈大鏡・道兼〉
みだれ‐ごと【乱れ事】
入り乱れて騒がしいこと。「をさをさ、さまよく静かならぬ—なめれど」〈源・若菜上〉
みだれ‐ごと【乱れ言/漫れ言】
いいかげんな言葉。冗談。ざれごと。「えおぼすさまなる—もうちいでさせ給はで」〈源・真木柱〉
みだれ‐ざけ【乱れ酒】
礼儀・作法などを忘れて飲酒すること。無礼講。「ことすぎて跡はやつして—」〈浮・一代男・七〉
みだれ‐と・ぶ【乱れ飛ぶ】
[動バ五(四)]多くのものがあちこちに飛び交う。「罵声が—・ぶ」
みだれ‐ば【乱れ刃】
日本刀の刃文(はもん)の一。乱れうねった刃文。→直刃(すぐは)
みだれ‐ばこ【乱れ箱】
1 畳んだ衣類や手回り品などを一時入れておく、漆塗りでふたのない浅い箱。 2 くしけずった髪を入れるふたのない箱。 3 香道で、香元の座の脇に置いて、種々の香道具を入れる箱。
みだれ‐ばん【乱れ版】
古い和漢書の版本で、同一書の中に活字版と木版など他の様式の版とが入り混じっているもの。
みだれ‐やき【乱れ焼(き)】
刃文(はもん)を乱れうねるように表し出す日本刀の焼き入れ方。