あかいまゆ【赤い繭】
安部公房の短編小説。昭和25年(1950)、雑誌「人間」に発表。昭和26年(1951)、第2回戦後文学賞受賞。
あかいろうそくとにんぎょ【赤い蝋燭と人魚】
小川未明による創作童話。大正10年(1921)東京朝日新聞に掲載。欲のために人魚の信頼を裏切った人間に天罰が下される物語。
あか‐おに【赤鬼】
仏教、陰陽道に基づく想像上の怪物。人間の形をして、頭には角を生やし、全身が赤い。地獄に住むという。→鬼1
あかがえる【赤蛙】
島木健作の短編小説。昭和21年(1946)「人間」誌の創刊号に掲載。前年に結核で没した著者の遺作。自らの時代への抵抗と挫折を、急流に押し流される赤蛙の姿に重ね合わせた心境小説。
アガペー【(ギリシャ)agapē】
1 真の愛。神的愛。 2 神の、人間に対する自発的、無条件的絶対愛。新約聖書の中でのイエス=キリストの受難と復活に象徴的に示される愛。エロスと区別される。 3 キリスト教会で信徒が共にする食事。...
あく‐えん【悪縁】
1 仏語。よくない縁。悪い結果をもたらす条件。 2 好ましくない人間関係。また、関係を断とうとしても断つことのできない男女の縁など。腐れ縁。
あく‐ま【悪魔】
1 残虐非道で、人に災いをもたらし、悪に誘い込む悪霊。また、そのような人間。 2 仏道修行を妨げる悪神の総称。魔。魔羅。 3 キリスト教で、神の創造した世界に対する破壊的で攪乱(かくらん)的な要...
アクロテリオン【(ギリシャ)akrōtērion】
ギリシャ・ローマなどの建造物の、破風(はふ)の頂や隅(すみ)を飾る彫像。神・人間・怪物などの単身像、あるいは群像。
アグニ【(梵)Agni】
古代インド神話で火の神。人間と神の媒介者で、太陽・稲妻などになって、暗黒と邪悪を滅ぼす。仏教では火天(かてん)をいう。阿耆尼(あぎに)。
アシスタント【Assistant】
マラマッドの自伝的長編小説。1957年刊。イタリア系米国人の青年とユダヤ人の商人の関係性を通して、人間の尊厳について描いた作品。