仇(あだ)をな・す
1 恨みに思う。かたきとみる。 2 仕返しをする。また、害を及ぼす。「我夫婦に—・す悪漢なりと思えば」〈鉄腸・花間鶯〉
かたき【敵/仇】
《「かた」は対比するものの片方の意で、本来は相手を広くいう》 1 勝負や争いの相手。競争相手。「商売上の—」「碁—」 2 恨みのある相手。あだ。仇敵(きゅうてき)。「—を取る」「父の—を討つ」 ...
かたき‐うち【敵討ち】
1 主君・肉親・友人などを殺した相手を討ち、恨みを晴らすこと。あだうち。 2 仕返しをすること。報復。「去年の—の試合」
かたきうち‐もの【敵討ち物】
「仇(あだ)討ち物」に同じ。
かたき‐もち【敵持ち】
かたきとしてつけねらわれていること。また、その人。「—月は見れども花に出ず」〈柳多留・六〉
かたき‐やく【敵役】
1 芝居で、悪人にふんする役。悪役。悪形(あくがた)。 2 人から憎まれる立場にある人。憎まれ役。「—に回る」
きゅう【仇】
[音]キュウ(キウ)(漢) [訓]あだ あた あだする 1 憎らしい相手。あだ。「仇怨(きゅうえん)・仇敵/復仇・報仇」 2 (「逑」と通用)仲間。連れ合い。「好仇」
きゅう‐えん【仇怨】
かたき。また、うらみ。「薩の—を忘るる勿(なか)れと」〈福沢・文明論之概略〉
きゅうきょう‐うんどう【仇教運動】
清代末期の中国に起こったキリスト教排斥運動。初めは単なる反キリスト教運動だったが、しだいに排外・反帝国主義運動の性格を強め、1898年に始まる義和団事件で頂点に達した。
きゅう‐し【仇視】
[名](スル)かたきのように憎み見ること。敵視。「上帝を父視せず、却て之を—し」〈織田訳・花柳春話〉