さと‐び【俚び/里び】
田舎びていること。田舎じみていること。多く、名詞の上に付けて用いる。「—歌」⇔雅(みや)び。「雅(みやび)と—とのけぢめを」〈玉勝間・一二〉
さとび‐うた【俚び歌】
田舎びた歌。いなかうた。俚謡(りよう)。
さとび‐ことば【俚び言葉】
「俚び言(ごと)」に同じ。
さとび‐ごこち【俚び心地】
「里人心地(さとびとごこち)」に同じ。「見知らぬ—には、いかがはかかる人こそ世におはしましけれと」〈能因本枕・一八二〉
さとび‐ごころ【俚び心】
「里人心地」に同じ。「今の世の—のさかしらなり」〈玉勝間・五〉
さとび‐ごと【俚び言/俗び言】
世俗の言葉。俚言(りげん)。俗言。また、田舎びた言葉。方言。「手足のたゆきを、—にだるいと言ふ」〈玉勝間・八〉
さと・ぶ【俚ぶ/里ぶ】
[動バ上二]《「ぶ」は接尾語》 1 俗なさまである。「高尚の題目を論ずるにいと—・びたる言語を以てするに」〈逍遥・小説神髄〉 2 田舎くさくなる。ひなびる。「筑紫を心にくく思ひなすに、みな見し人...
り【俚】
[音]リ(呉)(漢) いなか染みている。俗っぽい。民間の。「俚言・俚諺(りげん)・俚語・俚耳・俚謡/鄙俚(ひり)」
り‐か【俚歌】
民間で流行する歌。俚謡。「何処やらに—を唱う声あり」〈蘆花・自然と人生〉
り‐げん【俚言】
1 俗間に用いられる言葉。里人の言葉。俗言。俚語。→雅言 2 その土地特有の単語や言い回し。俚語。