うつ‐むけ【俯け】
うつむけること。また、その状態。主に顔についていう。うつぶせ。⇔仰向(あおむ)け。「巌の裂目へ—に口をつけさして」〈鏡花・歌行灯〉
俯(うつむ)けに◦する
ばかにする。「あれが七匁五分たあ、あんまり人を—◦しやあがる」〈滑・膝栗毛・七〉
うつ‐む・ける【俯ける】
[動カ下一][文]うつむ・く[カ下二] 1 顔を下へ向ける。うつむくようにする。「顔を—・けて立つ」⇔仰向(あおむ)ける。 2 器物の口などを下の方へ向ける。「桶(おけ)を—・ける」⇔仰向ける。...
ふ【俯】
[音]フ(呉)(漢) [訓]うつむく うつむく。身をかがめて下を向く。「俯角・俯瞰(ふかん)・俯仰・俯伏」
ふ‐かく【俯角】
物を見下ろしたときの視線の方向と目の高さの水平面とのなす角。伏角。⇔仰角(ぎょうかく)。
ふ‐かん【俯瞰】
[名](スル) 1 高い所から見下ろし眺めること。鳥瞰。「ビルの屋上から市内を—する」 2 (比喩的に)広い視野で物事を見たり考えたりすること。また、ある事柄や状況に対して客観視すること。「自分...
ふかん‐さつえい【俯瞰撮影】
被写体を上から見下ろした角度で撮る撮影。
ふかん‐ず【俯瞰図】
⇒鳥瞰図(ちょうかんず)
ふ‐ぎょう【俯仰】
[名](スル) 1 うつむくことと仰ぎ見ること。見回すこと。「権貴の顔色を—し」〈東海散士・佳人之奇遇〉 2 立ち居振る舞い。起居動作。「—今昔(こんせき)の感に堪えず」〈紅葉・二人女房〉
俯仰(ふぎょう)天地(てんち)に愧(は)じず
《「孟子」尽心上から》天の神に対しても、地の神に対しても、何ら恥ずべきところがない。少しもはじるところがないこと、公明正大であることのたとえ。→仰いで天に愧じず