あ・きる【飽きる/厭きる/倦きる】
[動カ上一]《動詞「あ(飽)く」(四段)の上一段化。近世後期、江戸で使われはじめた語》 1 多すぎたり、同じことが長く続いたりして、いやになる。「勉強に—・きた」「彼の長話に—・きた」 2 十分...
あ・く【飽く/厭く/倦く】
[動カ五(四)] 1 十分になってもうたくさんだと思う。いやになる。「—・くことを知らぬ金銭欲」「菜の葉にとまれ。菜の葉に—・いたら桜にとまれ」〈野村秋足・蝶々〉 2 満たされた気持ちになる。満...
あぐ・ねる【倦ねる】
[動ナ下一]いろいろ努力しても思うような結果が得られないで困ってしまう。もてあます。「今朝から美登利の機嫌が悪くて皆な—・ねて困って居ます」〈一葉・たけくらべ〉 [補説]現代では、「考えあぐねる...
あぐ・む【倦む】
[動マ五(四)]その事をしつづけてもよい結果が出ないので、どうしたらよいかほとほと困る。また、いやになる。もてあます。あぐねる。「アノ人ノ長話ニハ—・ンダ」〈和英語林集成〉 [補説]現代では「考...
う・ず【倦ず】
[動サ変]《「うんず」の撥音の無表記》「倦(うん)ずる」に同じ。「深く世の中憂きことと思ひ—・じはてて」〈平中・一〉
倦(う)まず撓(たゆ)まず
飽きたり怠けたりしないで。
うみ‐つか・れる【倦み疲れる】
[動ラ下一][文]うみつか・る[ラ下二]あることをし続けて、それ以上続けるのがいやになり疲労してしまう。うんざりして疲れる。「単調な作業に—・れる」
う・む【倦む】
[動マ五(四)] 1 退屈する。嫌になる。飽きる。「—・むことなく励む」 2 疲れる。くたびれる。「宵張りすれば明日は身体が—・んで働かるるものではない」〈露伴・いさなとり〉
うん・ずる【倦ずる】
[動サ変][文]うん・ず[サ変]《「う(倦)みす」の音変化》 1 あきる。「食堂の長椅子に、はたと身を倚(よ)せ掛け、いたく—・じたる体(てい)にて」〈鴎外訳・即興詩人〉 2 嫌だと思う。うんざ...
けん【倦】
[人名用漢字] [音]ケン(呉)(漢) [訓]うむ うんずる あぐむ あきてぐったりする。うむ。「倦厭(けんえん)・倦怠・倦労/疲倦」