へん‐こう【偏光】
光波の振動方向の分布が一様でなく、つねに一定の平面に限られている光。振動方向が一直線上に限られる直線偏光、円や楕円を描く円偏光・楕円偏光がある。自然光は反射すると偏光になる。⇔自然光。
へんこう‐かく【偏光角】
自然光が屈折率を異にする物質の境界面に入射した時に、その反射光が偏光成分のみになる入射角。1815年、英国の科学者D=ブルースターが発見したため、ブルースター角ともいう。
へんこう‐き【偏光器】
偏光子と検光子を組み合わせた装置の総称。偏光板や偏光プリズムを組み合わせ、偏光の観察や測定に利用される。偏光顕微鏡も含まれる。
へんこう‐グラス【偏光グラス】
ある特定の偏光のみを透過する眼鏡。反射光を抑えるため、水面下の様子を見やすくしたり、濡れた路面や雪原からの乱反射を軽減して視認性を高めたりする効果がある。
へんこう‐けい【偏光計】
偏光を利用して、旋光性をもつ物質の旋光度を測定する装置。検糖計はこの一種。旋光計。偏光器。ポラリメーター。
へんこう‐けんびきょう【偏光顕微鏡】
偏光を利用して、試料の光学的性質を調べる顕微鏡。上下2枚の偏光板の間に回転載物台があり、下から光を当てて観察する。岩石や鉱物の薄片を調べるのに用いられ、岩石顕微鏡・鉱物顕微鏡ともいう。
へんこう‐し【偏光子】
自然光を偏光に変える素子。偏光プリズム・偏光板など。
へんこう‐ニコル【偏光ニコル】
⇒ニコルのプリズム
へんこう‐ばん【偏光板】
光を偏光させたり、偏光を検出したりするのに用いる薄板。
へんこう‐フィルター【偏光フィルター】
光を偏光させたり、偏光を検出したりするフィルター。