へき‐あん【僻案】
かたよっている考え。まちがっている考え。自分の考えをへりくだってもいう。愚案。愚考。「—条々、愚意にまかせていささか左にしるす」〈連理秘抄〉
へきあんしょう【僻案抄】
鎌倉時代の注釈書。1巻。藤原定家著。嘉禄2年(1226)成立。父俊成から受けた口伝を含め、古今・後撰・拾遺の三代集の難語を考証・注解したもの。僻案集。
へき‐えん【僻遠】
ある地域・場所が中央から遠く離れていること。また、その地域・場所。「—の地」
へき‐ぐう【僻隅】
都会から遠く離れた片隅の地。僻地。
へき‐けん【僻見】
公平でない、かたよった見解。偏見。「先入の—を去り」〈逍遥・内地雑居未来之夢〉
へき‐ざい【僻在】
[名](スル)都会から遠く離れた所にあること。僻遠の地にいること。「大海の陲浜(すいひん)に—して」〈菊亭香水・世路日記〉
へき‐しょ【僻処】
「僻地(へきち)」に同じ。「—の厩房(きゅうぼう)に於て、弁論を学び」〈中村訳・西国立志編〉
へき‐じ【僻事】
道理にはずれたこと。よこしまなこと。ひがごと。〈書言字考節用集〉
へき‐すう【僻陬】
「僻地(へきち)」に同じ。「—の地」
へき・する【僻する】
[動サ変][文]へき・す[サ変]一方にかたよる。偏する。「心を寛にして一方に—・すること勿(なか)るべし」〈福沢・文明論之概略〉