やそ‐がみ【八十神】
多くの神々。「この大国主の神の兄弟(あにおと)、—坐(ま)しき」〈記・上〉
やそ‐くに【八十国】
1 多くの国々。「国の—、島の八十島を生み給ひ」〈祝詞・鎮火祭〉 2 多くの国の人々。「—は難波に集(つど)ひ舟飾り我(あ)がせむ日ろを見も人もがも」〈万・四三二九〉
やそ‐くま【八十隈】
多くの曲がり角。「この道の—ごとに万度(よろづたび)かへりみすれど」〈万・一三八〉
やそくま‐で【八十隈手】
「やそくま」に同じ。「僕(あ)は百足(ももた)らず—に隠りて侍(さもら)ひなむ」〈記・上〉
やそ‐さか【八十坂】
1 80歳の老境。八十路(やそじ)の坂。「—にかかる」 2 多くの坂。「—を越えよときれる杖なれば」〈落窪・三〉
やそ‐しま【八十島】
1 多くの島々。「わたの原—かけて漕ぎいでぬと人には告げよあまのつり舟」〈古今・羇旅〉 2 「八十島祭」の略。
やそしま‐くだり【八十島下り】
八十島祭の使者となって、摂津国難波(なにわ)へ下向すること。「—に三位して、やがて従二位し」〈平治・上〉
やそしま‐まつり【八十島祭】
平安時代、天皇即位後の大嘗祭(だいじょうさい)の翌年、吉日を選んで使者を摂津の難波津に遣わし、生島神(いくしまのかみ)・足島神(たるしまのかみ)・住吉神(すみのえのかみ)などをまつり、国土の発展...
やそしま‐めぐり【八十島巡り】
1 多くの島々をめぐること。 2 八十島詣でをすること。
やそしま‐もうで【八十島詣で】
八十島祭に参拝すること。