しのぎ【凌ぎ】
1 苦しい局面やつらいことを、なんとかもちこたえて切り抜けること。また、その方法・手段。「急場—」「退屈—」 2 《「一時しのぎ」の意から》会葬者に出す食事。非時。
しの・ぐ【凌ぐ】
[動ガ五(四)] 1 押し分けて前に進む。乗り越えて進む。「波濤(はとう)を—・いで行く」 2 困難や苦境などにじっと堪えて、なんとか切り抜ける。辛抱して乗り越える。また、防いで、堪え忍ぶ。「飢...
のうぜん‐かずら【凌霄花/紫葳】
ノウゼンカズラ科の蔓性(つるせい)の落葉樹。気根を出して他をよじのぼり、葉は卵形の小葉からなる羽状複葉。夏、黄赤色の漏斗状で先の5裂する花を開く。中国の原産。陵苕(のうしょう)。のうぜん。《季 ...
のうぜん‐はれん【凌霄葉蓮】
ノウゼンハレン科の蔓性(つるせい)の多年草。葉は円形でハスに似る。夏、葉のわきから出た長い柄の先に、黄色または赤色の5弁花を開く。ペルーの原産で、日本には江戸時代に渡来。ナスターチウム。金蓮花(...
りょう【凌】
[人名用漢字] [音]リョウ(呉)(漢) [訓]しのぐ 1 上に出る。こえる。しのぐ。「凌雲・凌駕(りょうが)」 2 相手を踏みつけにする。「凌辱」 [補説]「陵」と通用する。 [難読]凌霄花(...
りょう‐うん【凌雲/陵雲】
雲をしのぐほどに高いこと。俗世を超越していることにいう。「飄々(ひょうひょう)たる—の気」
りょううん‐かく【凌雲閣】
東京都台東区浅草公園にあった煉瓦(れんが)造り12階建ての建物。明治23年(1890)建設。東京名所となったが、大正12年(1923)の関東大震災で半壊、撤去された。通称、十二階。
りょううんしゅう【凌雲集】
平安初期の日本最初の勅撰漢詩集。1巻。嵯峨天皇の命により、小野岑守(おののみねもり)・菅原清公らが撰。弘仁5年(814)成立。延暦元年(782)から弘仁5年までの作者24人の詩91首を収める。凌...
りょううん‐だい【凌雲台】
中国、魏の文帝が洛陽に築かせた楼閣。額に凌雲観と書かせるため書家を楼上に登らせたが、恐怖のため下りてきたときには頭髪が雪のように白くなっていたという。凌雲観。
凌雲(りょううん)の志(こころざし)
1 《「漢書」揚雄伝から》超然として俗世間の外にあろうとする志。 2 《「後漢書」馮衍伝から》高い地位にのぼろうとする志。青雲の志。