あさ‐なぎ【朝凪】
海岸地方で、陸風から海風に交代する朝方に、一時無風状態になること。《季 夏》「—や渡島づとめの造船工/不死男」⇔夕凪(ゆうなぎ)。
あぶら‐なぎ【油凪】
海面が、油を流したように波が立たない状態。べたなぎ。
こはる‐なぎ【小春凪】
小春のころの、穏やかな海のなぎ。《季 冬》
どよう‐なぎ【土用凪】
夏の土用のころの、風がなく海が静かで、蒸し暑い状態。《季 夏》
なぎ【凪/和ぎ】
風がやんで、波がなくなり、海面が静まること。朝凪や夕凪。「べた—」⇔時化(しけ)。 [補説]「凪」は国字。
はつ‐なぎ【初凪】
元日の海がないでいること。《季 新年》「—の浜に来玉を拾はんと/虚子」
べた‐なぎ【べた凪】
風がそよとも吹かず、海面に波がないこと。
ゆう‐なぎ【夕凪】
海岸地方で、夕方の海風から陸風に交替する時に、無風状態になること。《季 夏》「—や浜蜻蛉につつまれて/亜浪」⇔朝凪。
よ‐なぎ【夜凪】
夜間、海の波が静かになること。