あい‐せつ【哀切】
[名・形動]非常に哀れでもの悲しいこと。また、そのさま。「—を極めた物語」「子供のほしい女の—な願望も強いようだった」〈康成・山の音〉 [派生]あいせつさ[名]
あかず‐の‐ふみきり【開かずの踏(み)切(り)】
列車の運行数が多いために遮断機が長時間降りたままになり、横断することが困難な踏切。 [補説]国土交通省では、ピーク1時間当たりの遮断時間が40分以上になるものと定義している。
あやぎり【綾切】
雅楽の舞曲。高麗楽(こまがく)。高麗壱越調(いちこつちょう)。四人舞。本来は女舞で、のちに男舞となる。愛妓女(あいぎじょ)。
いしやま‐ぎれ【石山切】
古筆切(こひつぎれ)の一。昭和4年(1929)西本願寺本三十六人集中の「貫之集下」と「伊勢集」の両帖が分割され、それらの断簡をいう。料紙が美しいことで有名。
いっ‐さい【一切】
[名]全部。すべて。ことごとく。「会の—をとり仕切る」「—を忘れてやり直す」 [副](あとに打消しの語を伴って)全然。まったく。いっせつ。「謝礼は—受け取らない」「今後—干渉しない」
いっさい‐がっさい【一切合切/一切合財】
《同義語の「一切」と「合切」を重ねて、意味を強めた語》 1 全部。残らず。すべて。「—が灰になる」「—を売り払う」 2 (あとに打消しの語を伴い副詞的に用いて)全然。いっさい。「今後は—関知しない」
いっ‐せつ【一切】
[副]「いっさい(一切)」に同じ。「—存ジマセン」〈和英語林集成〉
いつくしま‐ぎれ【厳島切】
厳島神社所蔵の名物切の一。二重の四角の内に螭竜文(あまりょうもん)を織り出した浅黄の緞子(どんす)。
いまぎれ【今切】
静岡県浜名湖が海に通じる辺りの称。明応7年(1498)の大地震で砂洲が切れ、海とつながった。江戸時代は渡し舟があったが、現在は浜名湖大橋によって結ばれている。
うた‐ぎれ【歌切】
和歌の冊子・巻物などにある古人の名筆を、手鑑(てかがみ)にはりつけたり掛け物に仕立てたりするのに適した大きさに切り取ったもの。古今集高野切(こうやぎれ)、小野道風の本阿弥切(ほんあみぎれ)など。