く‐ぜち【口舌/口説】
1 「くぜつ(口舌)1」に同じ。 2 「くぜつ(口舌)2」に同じ。「三人(みたり)ばかり、病事、—」〈かげろふ・下〉
く‐ぜつ【口舌/口説】
1 言葉。弁舌。また、口先だけのもの言い。おしゃべり。多弁。「恋の—」「—の徒」 2 言い争い。文句。特に江戸時代、男女間の痴話げんか。「かやうの—の絶えぬは、これゆゑにこそ」〈著聞集・一六〉
くぜ・る【口舌る/口説る】
[動ラ四]《「くぜつ(口舌)」の動詞化。「ぐぜる」とも》 1 いろいろ述べたてる。「手前が言っちゃあきまりが付かない。女郎衆に—・らせろ」〈洒・多佳余宇辞〉 2 言い争う。痴話げんかをする。「(...
ぐぜり【口舌り】
《「くぜり」とも》鳥が、本来のさえずりよりも小さな声で鳴くこと。→口舌(くぜ)る
こう‐ぜつ【口舌】
1 口と舌。 2 口先だけの言葉。物言い。くぜつ。「人生の目的は—ではない実行にある」〈漱石・吾輩は猫である〉
口舌(こうぜつ)の争(あらそ)い
《「史記」留侯世家から》言い争い。口げんか。口論。
口舌(こうぜつ)の徒(と)
言葉は達者であるが実行力の伴わない人を軽蔑していう言葉。
口舌(こうぜつ)の雄(ゆう)
弁舌にはすぐれているが実行力の伴わない人を皮肉っていう言葉。