えぐち‐の‐きみ【江口の君】
平安時代から鎌倉時代にかけて摂津国江口にいた遊女の総称。また、謡曲「江口」で西行法師と歌問答をしたとされる遊女の妙(たえ)をさす。
おおい‐ぎみ【大君】
貴人の長女の敬称。1番目の姉君。→中の君「南面に大納言殿、—西に、中の君東(ひむがし)に」〈源・紅梅〉
おお‐きみ【大君】
1 天皇に対する敬称。 2 親王・諸王、また皇女・女王に対する敬称。 3 「親王(みこ)」と区別して、諸王の敬称。 4 主君の敬称。 5 (「大王」と書く)「だいおう」に同じ。
おお‐ひめぎみ【大姫君】
貴人の長女の敬称。姉姫。おおいぎみ。「—をいかで内に参らせ奉らむとおぼす」〈栄花・花山尋ぬる中納言〉
おとこ‐ぎみ【男君】
1 貴族の子息の敬称。男の公達(きんだち)。⇔女君(おんなぎみ)。「日さしあがるほどに生れ給ひぬ。—と聞き給ふに」〈源・柏木〉 2 貴族の婿・夫の敬称。「—もにくからずうち笑みたるに」〈枕・三〉
おんな‐ぎみ【女君】
1 貴族の息女の敬称。姫君。めぎみ。⇔男君(おとこぎみ)。「—たち御琴どもかき合はせ」〈宇津保・祭の使〉 2 貴族の妻の敬称。「—、例の、はひ隠れてとみにも出で給はぬを」〈源・若紫〉
か‐くん【家君】
一家の長。また、自分の父。
か‐くん【寡君】
《徳の寡(すく)ない主君の意から》他国の人に対して自分の主君をへりくだっていう語。
かばくん
岸田衿子の文、中谷千代子の絵による絵本作品。動物園のカバの一日を描く。昭和37年(1962)「こどものとも」誌に掲載。単行本は昭和41年(1966)刊行。ドイツ児童図書賞受賞。
かん‐の‐きみ【長官の君】
1 「尚侍(ないしのかみ)」に同じ。 2 律令制の官司の長官。かんのとの。