うた‐ものがたり【歌物語】
1 平安時代の、和歌を中心としてまとめられた短編物語。また、短編物語集。伊勢物語・平中物語・大和物語の類。 2 「歌語り」に同じ。「故殿の—を書き設けて」〈栄花・浅緑〉
うた‐よみ【歌詠み】
1 歌を作ること。 2 歌を作る人。特に、和歌を巧みに作る人。歌人。
うたよみにあたうるしょ【歌よみに与ふる書】
正岡子規の歌論書。明治31年(1898)発表。短歌革新を目指し、万葉集・金槐集をたたえ、旧派の和歌を攻撃したもの。
うた‐ろんぎ【歌論議】
和歌のよし悪しを論じること。また、それを書き記した書物。
うつせ‐がい【空貝/虚貝】
1 海岸に打ち寄せられた、からになった貝。貝殻。和歌では「実なし」「むなし」「あはず」や同音の反復で「うつし心」などを導く序詞に用いられる。「上には白銀(しろがね)、黄金(こがね)の蛤(はまぐり...
うみ‐の‐こくどう【海の国道】
海上区間のある国道で、その海上区間をさす通称。多く、フェリーなどの海上交通機関によって結ばれており、海上区間も含め一本の国道として機能していると認められる場合にいう。海上国道。 [補説]例えば、...
うめず‐かずお【楳図かずお】
[1936〜 ]漫画家。和歌山の生まれ。本名、一雄。日本における恐怖漫画を確立。精巧なタッチと独特な世界観で人間の深層に潜む闇を描き出して絶大な人気を得る一方で、「まことちゃん」などのギャグ漫画...
う‐もん【有文】
1 衣服・冠などに模様のあること。⇔無文。 2 和歌・連歌・俳諧で、技巧や趣向のおもしろさが目立つもの。⇔無文。「歌にも連歌にも—無文と云ふ事あるなり」〈九州問答〉 3 能楽で、見かけの効果的な...
うら‐み【浦見】
海辺を眺めること。和歌で、多く「恨み」に掛けて用いる。「浜千鳥跡のとまりを尋ぬとて行くへもしらぬ—をやせむ」〈かげろふ・上〉
うら‐めずら・し【心珍し】
[形シク]清新な感じがして心ひかれる。なんとなく珍しい。和歌では「裏」「浦」との掛け詞として用いられる場合が多い。「わがせこが衣の裾を吹き返し—・しき秋の初風」〈古今・秋上〉