くさめ【嚔】
1 くしゃみ。《季 冬》「つづけさまに—して威儀くづれけり/虚子」 2 くしゃみが出たときのまじないの言葉。くしゃみをすると早死にするという俗信があって、「くさめくさめ」と繰り返し言うと防げると...
くしゃみ【嚔】
《「くさめ」の音変化》鼻の粘膜が刺激されて起こる、反射的に激しく息を吐き出す生理現象。《季 冬》
くしゃみ‐ガス【嚔ガス】
鼻や目などを刺激し、くしゃみや吐き気を起こさせる毒ガス。アダムサイト・ジフェニルクロルアルシンなど。
くっさめ【嚔】
《「くさめ」の促音添加》くしゃみ。「頭(かしら)まで濡らいた。ああ、—、—」〈虎明狂・皹〉
はなひり‐の‐き【嚔の木】
ツツジ科の落葉低木。山地に生え、葉は長楕円形で柄がない。夏、淡緑色の壺状の花が多数下向きに咲く。葉の粉末を殺虫剤に用いた。鼻に入るとくしゃみが出る。うじころし。
はな・ひる【嚔ひる】
[動ハ上一]《上代の上二段動詞「はなふ」の上一段化》くしゃみをする。《季 冬》「やや、—・ひたる時、かくまじなはねば死ぬるなり、と申せば」〈徒然・四七〉
はな・ふ【嚔ふ】
[動ハ上二]「嚔(はな)ひる」に同じ。「眉根掻き—・ひ紐解け待てりやもいつかも見むと恋ひ来し我を」〈万・二八〇八〉
ひる【嚔る】
[動ハ上一]《上代の上二段活用動詞「ふ」の上一段化》くしゃみをする。はなひる。→嚏(はな)ふ「鼻をいと高うひたれば」〈枕・一八四〉