こん【坤】
易の八卦(はっけ)の一。で表す。陰の卦で、地にかたどり、柔順で物を成長させる徳を表す。方位では南西に配する。⇔乾(けん)。
こん【坤】
[音]コン(呉)(漢) [訓]ひつじさる 1 地。大地。「坤輿(こんよ)/乾坤(けんこん)」 2 皇后・女性を表す。「坤道・坤徳」
こん‐ぎ【坤儀】
1 大地。地球。 2 皇后。また、皇后の徳。
こん‐ぐう【坤宮】
《「坤」は皇后の意》皇后の宮殿。
こん‐じく【坤軸】
大地の中心を貫き支えていると想像される軸。地軸。「奔雷の音は屋瓦(かわら)紙障(ふすま)を震うて—正に砕くるばかりに」〈魯庵・社会百面相〉
こん‐とく【坤徳】
1 地の徳。→乾徳(けんとく) 2 皇后の徳。→乾徳(けんとく)
こん‐どう【坤道】
1 大地の道。→乾道(けんどう) 2 女性の守るべき道。婦道。→乾道(けんどう)
こん‐よ【坤輿】
《「易経」説卦の「坤を地と為し、母と為し、…大輿と為す」から》大地を大きな輿(こし)にたとえた語。地球。大地。
こんよばんこくぜんず【坤輿万国全図】
1602年、中国で刊行された世界地図。マテオ=リッチの原図をもとに李之藻が北京で刊行。六幅から成る。
ひつじ‐さる【未申/坤】
未(ひつじ)と申(さる)との中間の方角。南西。