おおき・い〔おほきい〕【大きい】

の解説

［形］《形容動詞「おおきなり」の形容詞化。室町時代以後使われた》

1. １ ある物の形・容積・面積などが、広い空間・場所を占めている。「—・い箱」「からだの—・い人」⇔小さい。

1. ２ 量・数が多い。「質量が—・い」「声が—・い」「一〇より小さく一より—・い数」⇔小さい。

1. ３ 程度がはなはだしい。「懸隔が—・い」「—・く右にそれる」⇔小さい。

1. ４ 規模が並を超えている。「—・い事業」「—・い病院」「—・い台風」⇔小さい。

1. ５ 範囲が広い。「問題を—・く三つに分ける」

1. ６ 心が広い。度量がある。包容力がある。「人物が—・い」⇔小さい。

1. ７ 重要である。価値がある。「—・い事件」「あそこで点をとっておいたのが—・い」⇔小さい。

1. ８ 年齢が上である。成長している。「—・い兄さん」「—・くなったら医者になりたい」⇔小さい。

1. ９ 大げさである。「できもしないのに—・い口をきく」

1. 10 いばっている。偉そうだ。「—・い顔をする」

[派生]おおきさ［名］

[用法]おおきい・[用法]おおきな——「大きい」には「大きい家」「あの家は大きい」「大きくなる」「大きかった」のように活用があるが、「大きな」は「大きな家」「大きな打撃を受けた」のように体言の前にしか使わない。◇「大きい顔」と「大きな顔」とでは、前者は事実としての広さ、大きさを表しているが、後者は「大きな顔をする」のように主観的・心理的な判断を表す傾向がある。◇「大きな希望がわいてくる」「大きな過ちを犯した」など、抽象的な事柄を表す名詞にかかるときは、「大きい」よりも「大きな」を使うことが多い。これも「大きな」の上記のような特徴による。

類語

• 大きな(おおきな)
• でかい

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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