どし【同士】
《「どうし」または「どち」の音変化という》 1 動作・性質・状態などにおいて互いに共通点をもっている人。同じ立場である者。名詞の下に付いて接尾語的にも用いる。「如何に気の弱い—であったろう」〈左...
呑舟(どんしゅう)の魚(うお)
《「荘子」庚桑楚から》舟をまるのみにするほどの大きな魚。転じて、大人物。大物。「雑魚を数えて—を取りのがすのである」〈寅彦・量的と質的と統計的と〉
呑舟(どんしゅう)の魚(うお)は枝流(しりゅう)に游(およ)がず
《「列子」楊朱から》舟をまるのみするほどの大魚は小さな川にはすまない。大人物はつまらない者と交わったりはしない、また、高遠な志を抱く者は、小事にはかかわらないことのたとえ。
なあんて
[副助]《「なんて」の変化した語》 1 下に否定的な表現を伴って、ある物事を例示する。話し言葉で「なんて」を強調した、くだけた表現に用いる。…なんか。…などという。「大人—大うそつきだ」「できる...
に‐とって‐も【に取っても】
[連語]他と同じ事態になることを表す。…の立場から見ても。…の領域から考えても。「お正月は大人—楽しいものだ」「政治—経済—世界の情勢は厳しい」
鶏(にわとり)を割(さ)くにいずくんぞ牛刀(ぎゅうとう)を用(もち)いん
《「論語」陽貨から》小事を処理するのに、大人物に頼んだり大げさな方法を用いる必要はないというたとえ。
ねず‐なき【鼠鳴き】
1 ネズミが鳴くこと。また、その鳴き声。ねずみなき。「うつくしきもの…雀の子の—するに踊り来る」〈枕・一五一〉 2 人がネズミの鳴き声をまねて出す声。人の注意を促したり、合図をしたりするときにす...
ねび‐まさ・る【ねび勝る】
[動ラ五(四)] 1 年齢よりも大人びている。「黙ってお澄の真心に触れ温まっている、と云うような—・った心にもなれず」〈里見弴・多情仏心〉 2 成人するに従ってりっぱになる。「院もいと清らに—・...
ねび‐もの【ねび者】
大人びた人。老成した人。「兄十郎は—にて粗忽せぬ生まれ付き」〈浄・会稽山〉
ねび‐ゆ・く【ねび行く】
[動カ四]次第に成長していく。大人になっていく。「—・かむさま、ゆかしき人かな」〈源・若紫〉