だい‐ひ【大悲】
仏語。衆生(しゅじょう)の苦しみを救う仏・菩薩(ぼさつ)の大きな慈悲。「大慈—」 「大悲菩薩」「大悲観音」の略。
だいひ‐かく【大悲閣】
観世音菩薩像を安置した仏堂。観音堂。 京都市西京区嵐山山腹にある黄檗宗の寺、千光寺の山号。角倉了以(すみのくらりょうい)の建立で、源信の作と伝えられる千手観音を本尊とする。
だいひ‐かんのん【大悲観音】
観世音菩薩の総称。 六観音の一、千手観音の異称。
だいひ‐さ【大悲者】
⇒だいひしゃ(大悲者)
だいひ‐しゃ【大悲者】
仏語。大慈悲者の意で、諸仏や諸菩薩(ぼさつ)、特に観世音菩薩をいう。だいひさ。
だいひ‐じゅ【大悲呪】
千手観音の功徳を説く82句の陀羅尼(だらに)。「千手観音大悲陀羅尼経」に記される。
だいひ‐たもんてん【大悲多聞天】
大慈悲を示す多聞天。毘沙門天(びしゃもんてん)。
だいひのせんろっぽん【大悲千禄本】
黄表紙。1冊。芝全交作、北尾政演(山東京伝)画。天明5年(1785)刊。不景気のため、千手観音が千本の手を損料貸しするという物語。
だいひ‐の‐ゆみ【大悲の弓】
仏・菩薩が慈悲の心で衆生の煩悩の悪魔を降伏(ごうぶく)させるのを、弓にたとえていう語。「—には智恵の矢をはめて」〈謡・田村〉
だいひ‐ぼさつ【大悲菩薩】
衆生の苦しみを救う菩薩。また特に、観世音菩薩の異称。 鎌倉時代の律宗の高僧、覚盛(かくじょう)の諡号(しごう)。