あ‐いつ【彼奴】
[代]《「あやつ」の音変化》 1 三人称の人代名詞。第三者を軽蔑(けいべつ)して、または親しみの気持ちを込めてぞんざいに言う語。あのやつ。やつ。「—はそういう奴だ」 2 遠称の指示代名詞。遠くの...
あかさか‐やっこ【赤坂奴】
江戸の大名や旗本に仕え、槍(やり)持ち・挟み箱持ちなどを勤め、男だてを誇った中間(ちゅうげん)・若党(わかとう)の称。山の手奴。
あ‐やつ【彼奴】
[代]三人称の人代名詞。ののしったり、あなどったりするときのやや古めかしい言い方。あいつ。きゃつ。「—にできる訳がない」
いちもん‐やっこ【一文奴】
1 価が1文の奴(やっこ)人形。 2 つまらない者。武家の下僕をののしっていう語。「—を当てにして討たうとすると、こりゃ、返り討ちに遭ふぞよ」〈伎・幼稚子敵討〉
いとびん‐やっこ【糸鬢奴】
糸鬢に結った奴。また、その髪形。「—か、くりくり坊主にするか」〈人・梅児誉美・後〉
おれ‐め【爾奴】
[代]《「め」は卑しめの意をもつ接尾語》二人称の人代名詞。相手を卑しめていう。「—は身共を臆病者にするか」〈虎明狂・清水〉
かまひげ‐やっこ【鎌髭奴】
鎌髭を生やしたり、油墨で鎌髭をかいたりした奴。
かま‐わ‐ぬ【鎌輪奴】
江戸時代、元禄(1688〜1704)のころ、町奴(まちやっこ)の間で流行した衣服などの模様。鎌の絵に、丸い輪と「ぬ」の字を連ねたもので、「構わぬ」にかけてしゃれたもの。
か‐やつ【彼奴】
[代]三人称の人代名詞。ののしっていう語。きゃつ。あいつ。「—が方の者ども(=敵方ノ兵)いと多く死にけるは」〈大鏡・道隆〉
がめついやつ【がめつい奴】
菊田一夫の戯曲。4幕。昭和34年(1959)10月、芸術座で著者自身の演出により初演。好評を得て翌年7月まで長期上演され、著者は第8回菊池寛賞を受賞した。