さね‐つぎ【実接ぎ】
「実矧(さねは)ぎ」に同じ。
さね‐はぎ【実矧ぎ】
板の接合法の一。一方の板の側面に彫った溝に、他方の板に作った突起(実(さね))を差し込んで接合する本実矧ぎと、両方の板に溝を彫り、細い棒(雇い実)を差し込んで接合する雇い実矧ぎとがある。さねつぎ。
さね‐ひじき【実肘木】
巻斗(まきと)の上にあって、桁(けた)を直接に受ける肘木。
さねもり【実盛】
謡曲。二番目物。世阿弥作で、平家物語などに取材。加賀国篠原で遊行上人(ゆぎょうしょうにん)が説法をしていると、斎藤実盛の霊が現れ、白髪を墨で染めて奮戦し、手塚太郎に討たれたありさまを語る。
さねもり‐おくり【実盛送り】
西日本で行われる虫送りの行事。イナゴがその化身だとされる斎藤実盛のわら人形を作り、かね・太鼓を鳴らしてあぜ道を練り歩き、川などに流して村外へ追いやる。
さねもりものがたり【実盛物語】
浄瑠璃「源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき)」の三段目切(きり)「九郎助住家」の段の通称。
ざ‐ね【実/核】
[接尾]《「さね」の音変化》名詞に付く。 1 根本のもの、そのものとなる意を表す。「先に生(あ)れし三柱の女子(をみなご)は、物—汝(いまし)が物に因りて成れり」〈記・上〉 2 その中の主となる...
じち【実】
真実。事実。じつ。「—には似ざらめど、さてありぬべし」〈源・帚木〉
じち‐め【実目】
[形動][文][ナリ]《近世語》地味で実直なさま。まじめなさま。質実。「—ナ人」〈日葡〉 「随分—な男を見立てて持て」〈浮・禁短気・五〉
じち‐よう【実用】
[名・形動ナリ]まじめなこと。また、そのさま。実直。律儀。「いとまめに—にて、あだなる心なかりけり」〈伊勢・一〇三〉