ぞっ‐こつ【俗骨】
卑しい生まれつき。卑しい気質。また、その人。「平常罵倒して居る—共と一つ穴の動物になるのは」〈漱石・吾輩は猫である〉
た・でる
[動ダ下一][文]た・づ[ダ下二] 1 はれものを薬湯で蒸す。湿布する。「股の所を白い湯でしきりに—・でて居る」〈漱石・吾輩は猫である〉 2 虫害や湿害を防ぐために、木造船の船底をわらなどを燃や...
ちょう・する【寵する】
[動サ変][文]ちょう・す[サ変]特別にかわいがる。愛する。いつくしむ。「健全なる右手(めて)を伸ばして星子を—・して居る」〈木下尚江・良人の自白〉
ちょう‐ちょう【丁丁/打打】
[副]かん高い音が続いて響くさまを表す語。「碁石の音のみ—と響いて居る」〈蘆花・黒潮〉
つづまり【約まり】
[名]まとめられた結果。「これはと思う—も予想も付かない事は解り切って居る」〈真山・男五人〉 [副](関西地方で)つまるところ。結局。「—だめになる」
てっきり
[副] 1 確かだと思っていた予想・推測が反対の結果となって現れた場合に用いる語。きっと。「今日は—(と)晴れると思ったのに」 2 まちがいなく確かなさま。まさに。「今—天罰の裡(なか)に悩んで...
とう‐りょう【統領】
[名](スル)集団をまとめおさめること。また、その人。「洞門の開鑿を、—して居ると云えば」〈菊池寛・恩讐の彼方に〉
とげとげ‐し・い【刺刺しい】
[形][文]とげとげ・し[シク] 1 とげ立っている。みるからにとげのようである。「—・く尖(とが)った梢を張って居る」〈寒村・冬〉 2 態度や言葉づかいにとげがある。つっけんどんである。「—・...
とち・る
[動ラ五(四)] 1 舞台などで、せりふやしぐさをまちがえる。「長ぜりふを—・る」 2 焦ってうろたえる。まごまごする。「玄吉君は僕の居るのに些(ちょい)と—・った風であったが」〈真山・南小泉村...
とっく【疾っく】
《「と(疾)く」の音変化》 [名]ずっと以前。とう。「—からここに住んでいる」「—の前(さき)、何処かへ、すっ飛んで居るんですから」〈鏡花・婦系図〉 [副] 1 (多く「とっくに」の形で)ず...