しば【屡】
[語素]動詞の上に付いて、動作・作用が何度も繰り返し行われる意を表す。しきりに。たびたび。多く「しばたたく」「しば立つ」「しば鳴く」「しば見る」などの形で用いる。「清き川原に千鳥—鳴く」〈万・九二五〉
しば‐あめ【屡雨】
断続的に降る雨。にわか雨。むらさめ。
しば‐しば【屡/屡々】
[副]同じ事が何度も重なって行われるさま。たびたび。「この種の事件は—起こる」 →度度(たびたび)[用法]
しば‐たた・く【屡叩く/瞬く】
[動カ五(四)]《「しばだたく」とも》しきりにまばたきをする。目をぱちぱちさせる。「煙がしみて目を—・く」
しば‐た・つ【屡立つ】
[動タ四] 1 音がしきりに聞こえる。「堀江漕ぐ伊豆手の舟の梶つくめ音—・ちぬ水脈(みを)速みかも」〈万・四四六〇〉 2 波などがしきりに起こり立つ。「島風に—・つ波のやちかへり恨みても猶たのま...
しばなき‐どり【屡鳴き鳥】
鶏の別名。しばとり。
しば‐な・く【屡鳴く】
[動カ五(四)]しきりに鳴く。「鶯の—・く声も少許は媒せしならん」〈鴎外訳・ふた夜〉 「かほ鳥の間なく—・く春の野に」〈万・三九七三〉
しば・みる【屡見る】
[動マ上一]しばしば見る。たびたび見る。「あからひくしきたへの児(こ)を—・みれば人妻故に我(あれ)恋ひぬべし」〈万・一九九九〉
る【屡】
[音]ル(呉)(漢) [訓]しばしば 度重なるさま。しばしば。「屡次・屡述」
る‐じ【屡次】
たび重なること。たびたび。しばしば。「—に及ぶ災禍」