かす‐か【幽か/微か】
[形動][文][ナリ] 1 やっと感じ取れる程度であるさま。はっきりとは認められないさま。「—な物音」「—な記憶」 2 生活ぶりなど弱々しく、細々としたさま。「わずかな収入で—に日を送る」 3 ...
かそ‐け・し【幽し】
[形ク]光・色や音などがかすかで、今にも消えそうなさま。「わがやどのいささ群竹(むらたけ)吹く風の音の—・きこの夕(ゆふへ)かも」〈万・四二九一〉
ゆう【幽】
[常用漢字] [音]ユウ(イウ)(漢) [訓]かすか 1 暗くて見えない。かすか。「幽暗・幽明」 2 奥深い。「幽遠・幽艶(ゆうえん)・幽玄・幽邃(ゆうすい)」 3 世間から離れてひっそりしてい...
ゆう‐あん【幽暗/幽闇】
[名・形動]暗く、かすかなこと。また、そのさま。「夕とも昼ともつかぬ一種—な世界の中に」〈荷風・ふらんす物語〉
ゆうあん‐やき【幽庵焼(き)/柚庵焼(き)】
醤油・酒・みりんにユズなどの柑橘(かんきつ)類の輪切りを浸した調味液を、魚などにつけて焼くこと。また、その料理。 [補説]考案者の茶人、北村幽庵の名からという。
ゆう‐うつ【憂鬱/幽鬱/悒鬱】
[名・形動] 1 気持ちがふさいで、晴れないこと。また、そのさま。「—な顔」「責任が重くて—になる」「—な雨空が続く」 2 草木が暗くなるほどに茂ること。また、そのさま。「この樹だけは—な暗緑の...
ゆううつ‐しつ【憂鬱質】
⇒黒胆汁質(こくたんじゅうしつ)
ゆう‐えん【幽艶/幽婉】
[名・形動]奥ゆかしく美しいこと。また、そのさま。「—な容姿」
ゆう‐えん【幽遠】
[名・形動]奥深く、はるかなこと。また、そのさま。「—な(の)趣」「ことにこの霰を見ると—な気がした」〈犀星・性に眼覚める頃〉
ゆう‐かい【幽界】
死後に行くという世界。あの世。黄泉(よみ)。冥土(めいど)。⇔顕界(げんかい)。